ランチェスター戦略では、 市場シェアが1位のみを「強者」とし、 市場シェア2位以下の全てを「弱者」と定義します。

第1の法則を適用した弱者の戦略と、第2の法則を使った強者の戦略を展開している。 第1の法則の弱者の戦略とは、「差別化集中戦略」でNO.1を目指します。一般的にシェア1位の会社は、規模が大きく人数も多い。大きな市場では第2の法則が適用され、弱者は負けてしまう。そのため、弱者は戦うべき市場を決め、その市場において1人あたりの販売能力の競争に持ち込み、差別化させることの重要性を説いている。

つまり、ランチェスター戦略は、中小企業である弱者が大企業である強者に勝つための戦略です。ランチェスター戦略のポイントは差別化、1点集中、No1です。

弱者はまず、勝てる場所・相手を選び 1点集中して、NO,1を獲得するのです。強者とは戦わない。

弱者と強者の戦い方

弱者と強者の戦い方

競争戦略の考え方 フィリップ・コトラーは市場における業界地位を4つに分類して、それぞれが採るべき戦略を整理しています。ニッチャー企業はまさに弱者戦略です。 リーダー企業とは、市場においてナンバー1のシェアを誇る企業を指します。 チャレンジャー企業とは、2番手、3番手のシェアを持つ企業です。いつかは「リーダー」のシェアを奪おうと競争をしかけてきます。 フォロワー企業とは、「リーダー」や「チャレンジャー」の戦略を模倣して、シェアを大きく伸ばすことは考えず、競合しないように現在のシェアを維持している企業です。 ニッチャー企業とは、「リーダー」や「チャレンジャー」の手の届きにくい市場のニッチを見いだし、小さいながらも特定の市場で独自の地位を築いている企業 です。

  

他社との差別化戦略とは

まずは、差別化です。 現在、競合他社と同じ事を小さな会社がやってもNo,1にはなれません。

そこで、差別化する必要があります。ではどうすれば差別化できるのか?

だれにでもできる事を徹底することです。誰でもできる事を誰もやらないレベルで徹底するのです。それだけで大きな差別化になります。徹底した差別化戦略が重要です。

差別化はマーケティングの4P(Products=商品、Price=価格、Place=販売経路、Promotion=販促)を基本に考えます。

+ サービス 、地域

①商品(機能・品質)の差別化 ②価格の差別化 ③販売経路の差別化 ④販売促進の差別化 ⑤サービスの差別化 ⑥地域の差別化

一点集中に徹する

小さな会社は、経営資源がたくさんある訳ではありませので、大きい会社にはできないことをやり、勝てる分野に、一点集中して、他の事はやらないと決める事です。 一点集中とは捨てる勇気を持つことともいえます

①地域の一点集中 ②顧客の一点集中 ③商品の一点集中

天才コンサルタントのピーター・ドラッガーも「戦略とは捨てる勇気だ」(選択と集中)と言っています。「あるものを選択し、 他のものは捨て、選択したものに経営資源を集中する」のが戦略です。

戦略とは捨てる勇気だ

もっとも重要な事に集中せよ。(プロフェショナルの条件より ピーター・ドラッガー) 成果をあげるための秘訣を一つだけあげるならば、それは集中です。 成果をあげる人は、もっとも重要なことから始め、しかも、一度に一つのことしかしない。自分の強みを生かそうとすれば、その強みを重要な機会に集中する必要を認識する。事実、それ以外に成果をあげる方法はない。二つはおろか、一つでさえ、よい仕事をすることはむずかしいという現実が、集中を要求する。人には驚くほど多様な能力がある。人はよろずやである。だが、その多様性を生産的に使うためには、その多様な能力を一つの仕事に集中することが不可欠である。あらゆる能力を一つの成果に向けるには集中するしかない。

No,1になることは、人に覚えてもらえる存在になること

その地域、顧客、商品・サービスでNO.1になれば、「~といえば、○○」という形で覚えてもらえるのです。 たとえば「コンビニといえば、セブンイレブン」「牛丼といえば、吉野家」みたいな感じです。

このような感じで、何かの時に人に覚えてもらえる存在になることがNO.1の近道です。

最後に

個人事業主や中小企業が勝つためには、競合他社と同じような事をやっていてはだめです。

勝てる分野を選び、自社の強みを活かしてNo1になることです。つまり「~といえば」あの会社だね、と言われるようになるのです。

すぐにNO.1になることは大変ですが。しかし、一度No1のポジションを獲得すれば、こちらから営業しなくても、「貴社に お願いしたい」と指名で仕事が来ます。

ぜひ、あなたもNO.1を目指して下さい!